エンジニアYの家造り日記〜開成コーポレーション〜

開成コーポレーションでマイホームを建てるまで

建物工事編⑧「構造の特徴」

2015年11月7日 電気配線立会い後の立ち話

無事に電気配線立会いの連絡事項を伝えた後、少しだけ現場監督や棟梁さんと建物の構造についてお話する機会があった。今まで疑問に思っていた事を聞いたり、開成コーポレーションの構造の特徴を改めて再確認した。

幾つか、ここで紹介したい。

1階床の気密施工

こちらは1階床と柱の部分に発砲ウレタンが充填されている様子*1 f:id:yufit:20151122064732j:plain

1階床には碁盤目状の大引きの上に構造用合板が貼られている。柱の部分は、合板を柱に沿ってくり抜く必要があるため、どうしても隙間ができてしまう。床下の断熱効果を高めるためにも、きっちり気密性を確保する方針なのだそうだ。

筋交い直下の補強材

先ほどの写真で、筋交い直下の床面に補強材が配置されているのも開成コーポレーションの特徴だ。巾木や石膏ボードの下地に補強材を入れる事で、掃除機などが多少ぶつかっても凹まない様に工夫されている。

構造用合板28mm

開成コーポレーションの床は剛床工法で28mm厚の構造用合板が使われている。剛床による強度UPが無いと仮定し、柱や梁の強度だけで構造計算行っても十分な耐震性が確保されている。

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骨太な梁

開成コーポレーションの梁はオウシュウアカマツ(通称レッドウッド)の集成材だ。我が家は柱4寸角仕様にしたので、梁材は短辺120mm × 長辺180mm〜450mmの梁材が使われている。*2

特に、1階リビング真上の梁の木組みは圧巻だ。 f:id:yufit:20151108160036j:plain

こちらは、外壁付近の筋交い、梁の写真だ。 f:id:yufit:20151121214450j:plain

1階の外周部の梁は、全周に渡り長辺240mmの梁が使われている。建築基準法的には長辺180mmの木材でもOKなのだが、耐震等級3レベルの構造に仕上げている。木造軸組用の一般的な金具*3に加え、2x4工法で使われる様な補強金具も接合部に施工してある。

*1:フローリング材を貼る時には、余分な部分はきり落とす

*2:太い梁は1階の物で、2階の梁は1階に比べて一般的に細くする。

*3:筋交いプレート、ホールダウン金物、羽子板ボルト

建物工事編⑦「電気配線立会い(後編)」(上棟16日目)

2015年11月7日 二度目の打合せ(PM7:00)

再打合せのアポ取り

午前中の打合せで連絡漏れに気づき、現場監督さんに連絡した。 急な連絡であったにも関わらず、同日のPM7:00に再打合せを設けて頂ける事になった。 今日を逃すと1週間先になってしまうし、現場の進捗具合もハイペースで進んでいるので、内心ひやひやしたが、現場監督さんの柔軟な対応に安心した。

玄関ポーチのR加工

追加の打合せ内容で、一番の関心事は「玄関ポーチのR加工」の件だった。 当初、設計士さんに提案して頂いたデザインはこんな感じだった。赤線は後で妻が書き足した線。

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営業の福田さんとの最終打合せの時に、「玄関ポーチのR加工のカーブを もう少し強くした方がカッコイイ」と提案されており、自分達もその方が良いと感じた。今度の電気配線立会い時に、現場監督さんに伝えるつもりだった。

現場での外観決め

建築現場に到着すると、現場監督さんと棟梁さんが来て下さっていた。さっそくR加工の外観について打合せた。参考写真を幾つか持参したが、実物で試した方が確実という話になった。何種類かのアーチを木材を曲げて即席で作って頂いた。実際の作業風景がこちら。 f:id:yufit:20151115084442j:plain

お二方の手際の良さは素晴らしかった。世の中に神対応という言葉があるが、まさにこういう時に使うのだなぁ。もはや現場監督の仕事の域を超えている!

後日、現場を訪れると…

数日後、現場を訪れると玄関ポーチのR加工が既に施工済みだった。 イメージ通りで安心した。開成コーポレーションの「福田さん&現場監督Oさんペア」に頼んで良かったと実感した。

①真正面から見た場合 f:id:yufit:20151122082354j:plain

②近寄って天井を覗き込んだ場合 f:id:yufit:20151110154645j:plain

建物工事編⑥「電気配線立会い(前編)」(上棟16日目)

2015年11月7日 電気配線立会い (AM10:00)

今日は土曜日なので、朝10時から建築現場で電気配線の打合せを行った。 都合により妻は出席できなかったが、これまで何度も自宅で事前打合せを行い、 A2(?)サイズの最終図面にはメモ書きをびっしり書いてもらっていた。

打合せ内容

当日は、現場監督さん、電気工事業者さん、そして私の3人で打合せを行った。 打合せ内容は以下の通り、

  1. コンセント位置および数の変更点

     特にコンセント位置は、将来の家具・家電の配置を的確に予想する事がポイントだと思う。
     それによって、コンセント位置の高さや、必要数が決まって来るからだ。現場監督さんには、
     コンセント位置に関して、多くのアドバイスを貰った。例えば、
    
     (1)クローゼット折戸に干渉してしまうコンセント配置は避ける事
     (2)造作カウンターの上下にコンセントを配置した方が良い事
     (3)配置がシビアな個所は現場で採寸して最適位置を決めて頂いた事
    
     特に、(3)は的確なアドバイスで非常に助かった。
     妻との話合いだけでは解決できなかった問題だった。
    
  2. エアコンおよび室外機の設置場所

     エアコンのダクト配管方法は2種類が選べる。エアコンと室外機の位置関係で決めればよい。
     (1)エアコン設置壁側に出す--> この場合、ダクトは完全に隠れる
     (2)エアコン横の壁側に出す--> この場合、エアコンと横壁の隙間にダクトが見える
     ※(2)はエアコンをコーナに設置する場合のみ
    
  3. 宅内のTV, 電話, LAN配線のジャック位置

     TVや電話線はともかく、LAN関係は大いに悩んだ。悩みは大きく分けて2つだ。
     (1)インターネット回線装置や無線LANルータの設置場所
     (2)宅内の有線LANの配線本数
    
     (1)に関しては、装置の配線がごちゃつくのが想定されたので、目立たないクローゼットの
     枕棚上に配置した。
     (2)に関しては、CD管を通した上で、カテゴリー5のLANケーブルを配線するため、追加料金が発生する。
     完全な無線LAN化も考えたが、保険のため必要最低限の箇所に設置した。
    
  4. 照明およびスイッチの追加や位置の変更、

     照明の位置や個数はコーディネータ打合せで決定していたが、今日の打合せで最終決定した。
     インターネット関係の装置をクローゼットに置く関係上、クローゼットに照明を配置してもらった。
     また、ウォークインクローゼットの照明スイッチを内側に変更してもらった。
    
  5. TVアンテナの大まかな設置場所

      開成コーポレーションに依頼する場合は、足場をばらす前に工事を行う必要があるため、
      11月中には連絡が欲しいとの事。決まり次第、早急に連絡したい。
    
自宅に帰ってから連絡漏れに気づく…

妻との入念の打合せの甲斐もあり、打合せは2時間ほどで終了し帰路についた。 事前に考えた事を全て伝えたつもりだったが、自宅に帰ってから幾つか連絡漏れに気づいた。

これではマズイと急いで、現場監督さんに連絡した(後編につづく)

建物工事編⑤「構造用パネル貼り」(上棟15〜16日目)

2015年11月6日〜7日 ノダ・ハイベストウッド施工

開成コーポレーション標準の構造用パネルとは

開成コーポレーションの耐震構造は「構造用パネル+筋交い」によるモノコック構造だ。 構造用パネルにはMDF系のノダ・ハイベストウッド(9mm厚)を施工する。

ノダ・ハイベストウッドの特徴を抜粋すると…

  1. 壁倍率は2.5倍 or 4倍 *1

  2. 透湿抵抗2.0[m2hmmHg/g]と従来の構造用合板の1/5 *2

他メーカで採用される構造用パネルとしては、ダイライトモイスが有名だ。

実際の施工例

電気配線立会いの前日に現場に訪れると、既に構造用パネルの施工がが6割ほど終わっていた。 これで突発的な地震が起きても安心だろう。

実際の施工風景はこちら。

①家の全体 f:id:yufit:20151107122235j:plain

②屋根付近の施工の様子 f:id:yufit:20151107123005j:plain

③玄関付近の施工の様子 f:id:yufit:20151107122741j:plain

釘ピッチと壁倍率について

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  • ノダ・ハイベストウッドの釘ピッチは柱の継手部分では100mmとされるが、  緑色の破線の間隔がが釘ピッチの目安になっている。

  • 今回の施工では壁倍率2.5倍の工法(N50/CN50)を採用した。  当初、壁倍率が高いほど良いと思い込んでいたが、設計士Oさんとの打合せで、  強度のバランスを考えると、一概に壁倍率が高い事が良い事ではないと感じたからだ。

ノダ・標準施工方法はこちら。 f:id:yufit:20151113022300p:plain

引用元:

http://www.noda-co.jp/pdf/products/kouzouyou_haibesuto.pdf

*1:木造軸組工法の場合、釘の種類で壁倍率決まる

*2:透湿抵抗が低いほど壁体内結露しにくい

建物工事編④「瓦工事」(上棟8〜9日目)

2015年10月30日〜31日 瓦工事

瓦の設置

いよいよ瓦を屋根に載せていく時期だ。瓦工事の2日目(10月30日)の夕方に現場見学に行ったが、 既にほとんどの瓦が設置済みだった。だんだんと家らしい姿になってきた。

建物の外観を考える時に、玄関口のある北側を重視した。 実物を見てみると、南側の外観もなかなか気に入った。パース図よりも実物の屋根の方が表情が豊かなためだ。

① 北側の屋根 f:id:yufit:20151108030315j:plain

② 南側の屋根 f:id:yufit:20151103105422j:plain

三州瓦6寸勾配の屋根にした事でオプション費用がそれぞれ発生したものの、結果的に選んで良かったと思う。 私達が選んだのモノは三州野安のセラマウント*1で、カラーはシャドーダークだ。

ルーシート養生

雨が建物内部に吹き込むのを防止するために、ブルーシートを外壁に沿って丁寧に養生してあった。 風が強い日だったため、②の写真ではブルーシートが大きく波打ってるが、無風の日はもっとピッタリに見える。

次回の予定

もうすぐ電気配線立会いの日だ。それまでにコンセントや照明、LAN配線の配置を最終決定しなければならない。 家造りの打合せで最後の山場だ。

*1:これは詳細設計編「コーディネータ打合せ」を参照して頂きたい。

建物工事編③「屋根・ルーフィング工事」(上棟2日目〜4日目)

2015年10月24日 上棟二日目 屋根工事

午前10時の様子

本日は土曜日なので、朝10時頃に建築現場に赴いた。屋根が未完成だったので、そこから作業再開だそうだ。 既に垂木が組まれていて、屋根の野地板を張り始めている所だった。棟梁さんと、現場監督さんの二人で作業していたので、 昨日の木槌が鳴り響く作業現場とは打って変わって、落ち着いた雰囲気だった。

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2015年10月25日 翌日の様子

翌日は日曜日で作業はお休みだったが、昨日までの進捗状況を見るために現場に見に行った。昨日の午前には骨組みだけだった 屋根が見事に仕上がっていた。屋根が仕上がると、建物の感性予想図がイメージしやすい。上棟から天気に恵まれ、雨が降らなかったのが嬉しかった。このまま屋根のルーフィング工事(防水工事)が終わってくれる事を願いつつ、現場を後にした。

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2015年10月26日 ルーフィング工事

ルーフィング(防水シート)施工完了

しばらくの間、会社から休暇を頂いている。家族が一人増えたのだ。時間の合間を縫って現場見学している。 ルーフィング材が屋根に施工されている。これで少しくらい、雨が降っても大丈夫なはず。 ルーフィングの重なりや隅の巻き込み具合は十分にある様だ。

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ルーフィング材について

ところで開成コーポレーションのルーフィング材はホームルーフαという商品を使用しているそうだ。 今まで施工実績で雨漏り無しという信頼性のある物だ。

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http://www.tajima-ohyohkakoh.jp/product/tile_spec.shtml

ルーフィング材には下記の2種類がある。

  1. アスファルト系 (=安価)
  2. 改質アスファルト*1(=強度、釘シール性が高い)

開成コーポレーションは後者の製品を使用する。

恐らく大手HMでは改質アスファルト系を使用すると思うが、一部の建売メーカやローコストHMではコスト重視でアスファルト系を使用する所もあるのだそう。(これはインターネット記事の受け売りなので実体は分からないが…)

雨が降る前に屋根防水を終えられた事に少し安心した。(外壁などの防水はまだだが)

*1:ゴムアスファルト系とも言う

建物工事編②「上棟」(上棟当日)

2015年10月23日 上棟

天候に恵まれ、予定通りに上棟当日を迎えた。別件で市役所の手続き等があり、ゆっくりとは見学できなかったが、上棟日の最初と最後の様子を少しだけ見学する事ができた。

8:45頃の現場の様子

上棟日は朝の8:00から作業が始まったそうだ。私が現場に着いたのは8:45頃。 既に1Fの柱がほぼ全て建てられていた。噂には聞いていたが、作業の進捗はハイペースだ。 この日は、棟梁さんや、その仲間の大工さん、基礎屋さん、現場監督さんが結集して一斉に建物の骨組みを作り上げていく。

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クレーン車から次々と梁の木材が大工さんの元に運ばれている。自分の身長より大きい木材を慣れた手つきで扱っていたのが印象的だ。

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隅を支える通し柱

ところで開成コーポレーションでは、4寸の通し柱を建物の隅に設置する。我が家の間取りでは4隅の内、3本が通し柱になっている。通し柱と梁の接続部は金物工法*1になっている。金物とは下の写真の様な物だ。プレカットで木材に細いスリットを作成し、そこに金物を噛ませて、ドリフトピンで固定する。

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順調な進捗具合にホッとし、一旦現場を立ち去った。

16:45頃の現場の様子

用事が済んだ後に再び現場に戻ってみると、屋根が一部未完成だったが、ほぼ上棟が完了していた。昔、2×4工法を売りにしているハウスメーカが「我が社の建築は早いですよ!建物の骨格は1日で建ちますからね!」と言っていたのが懐かしい。木造軸組み工法もアッという間に建物の骨格ができてしまうのか。

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おまけ

現場監督さんから祝儀のお酒を頂いた。数カ月間はお酒に困らなそうだ! f:id:yufit:20151023161205j:plain

*1:従来のホゾを用いた通し柱と梁の接続工法だと、柱の断面欠損が大きく強度が弱いと言われている。